エレクトロニクス
より迅速に、コンパクトに、効率的に: マイクロエレクトロニクスにおける進歩はレーザ技術と密接に結びついています。
いまだ継続している小型化の傾向、そして極めて大きな生産量、この二つがエレクトロニクス産業におけるもっとも重要な特徴です。レーザ技術は、これまで達成しえなかった精度への到達、及び優れたオートメーション化により、これらの課題を解決するための工業用ソリューションを提供します。TRUMPFレーザは最新世代のコンピュータチップ製造において重要な役割を果たしています。その他にもレーザはシリコンウェハ、回路基板又は電子モジュールの切断及び穴開けといった多様なプロセス工程を実現します。またTRUMPF Hüttingerのジェネレータは、シリコンウェハ製造時におけるコーティング及びエッチングプロセスのために、高信頼で正確な工程エネルギーを供給します。
半導体産業
未来の高性能チップ
マイクロエレクトロニクスの登場、そしてそれによる今日のコンピュータやスマートフォンの基礎は、レーザ技術なしには考えられません。ロジックチップ及びメモリチップはナノメートル単位の構造を有しており、レーザ光線による複雑な照射プロセスを通じてのみ製造が可能です。エキシマレーザからUVレーザ光線を照射する従来のアプローチでは、限界に達してしまうケースが増加しています。より小さな構造は、将来的には極端紫外線 (EUV) の域にある更に短い波長でしか製造できなくなります。TRUMPFはリソグラフィシステムの最大メーカーであるASML社、そして光学系スペシャリストのZeiss社との長期にわたる協力関係を通じてEUVリソグラフィ法に取り組み、世界初のCO2レーザシステムを開発しました。つまり近い将来、多くの高性能チップにTRUMPFの技術が入り込んでいることになるのです。
チップ製造
TRUMPF Hüttingerのプラズマジェネレータは、チップ製造の本工程においても極めて重要な役割を果たしています。生成されるプラズマの品質と精度は、電力供給の品質によって決まります。このプラズマは次のステップで、半導体チップを製造するために、埋込 (イオン注入)、析出 (PECVD、ALD)や様々な材質の除去 (プラズマエッチング) 用に使用されます。TRUMPF Hüttingerジェネレータに搭載されている特殊なシステムが、このプロセス中に発生する有害な環境ガスを効果的に浄化するため、半導体製造でのCO2フットプリントは可能な限り低く抑えられます。
チップ、パッケージおよび回路基板の冷間精密加工
シリコンウェハ上に露光及び回路構築を施した後、個別のチップへの切り離しがエレクトロニクスプロセスチェーンにおける次の課題となります。切り溝を可能な限り小さくして高いエッジ品質を得るため、また繊細なチップが熱の影響で損傷することのないよう、切り離す際にはTRUMPFの超短パルスレーザが使用されます。これは熱の影響のない材料加工、そしてレーザ加工における最高精度を可能にします。また繊細なモジュールのトリミング (システム・イン・パッケージ)、マルチマテリアル回路基板の加工、及びシリコンとガラスのいわゆるマイクロビアの穴開けにも、このレーザは適しています。それ以外にもTRUMPFレーザはこの分野における効率的な層除去、フィルムの切断、ならびにマーキングに使用されます。
結晶成長
合成結晶の製造は半導体製造の基礎であり、またそれによりコミュニケーション及びメディアテクノロジー全体の基盤ともなります。単結晶層は同じ材料の単結晶基板上に成長し、この際に結晶学的な秩序は維持されます。この方法はとりわけLEDの製造で応用されます。TRUMPF Hüttingerの誘導型ジェネレータは、出力変数を迅速かつ正確に制御することで、均質で安定した温度分布を実現します。