課題
航空宇宙産業用コンポーネントの製造許可を得るには、製造企業は生産環境全体を対象とした広範囲にわたる認証を受けなくてはなりません。その認証制度の中心にあるのがNadcap (National Aerospace and Defense Contractors Accreditation Program) であり、これは航空産業企業の比類のない連携により生み出されたものです。これらの企業は共同で、業界内で統一的な高品質を保証し、特殊製造工程を出来る限り高いコスト効率で実現することを目指しています。toolcraftは最初のヨーロッパ企業の一社として、業界内で競合他社に対する競争優位性を得るために、困難なNadcap認証審査を金属3Dプリントに関して受けることにしました。認証を取得するためには、3Dプリンタでの造形プロセス中及びその前後に行われる多数のプロセスステップを記録し、その透明性を確保する必要がありました。それには、使用粉末の漏れのない証明と、視覚と触覚での測定並びに非破壊表面検査による部品品質点検も含まれます。また造形プロセスにも極めて厳格な目が向けられます。ビルドチャンバー内の酸素含有量と湿度のモニタリングに加えて、例えば使用する3DプリンタTruPrint 3000内でレーザー出力とレーザー光線の形状が適切に相互調節され、このプリンタ内での製造品がどれも同じ方法で露光されるようになっていることが証明可能である必要がありました。