解決策 Miethkeが直面している様々な課題を最適にクリアするには、レーザを道具として使用する必要があるという結論にすぐに達しました。具体的な工法としては、ブラックマーキングが理想的であることが判明しました。パルスピーク出力が極めて高いこの工法では、表面構造だけが変化して、材料が除去されないからです。加工が非接触で進行し、発生する熱影響ゾーンがごくわずかであるため、部品が変形することがなく、金属組織もほとんど変化しません。その結果、チタン素材の生体適合性が維持されます。ブラックマーキングでMiethke製バルブに施されるコントラストの強い漆黒のマーキングには、インプラントの方向を示す矢印も含まれます。これは高反射性の手術用照明の下でも読み取ることが可能です。MiethkeではTRUMPFマーキングレーザの超短パルスを、マーキングだけでなくバルブのミクロ技術コンポーネントの精密切断にも使用しています。TruMicro Markは同社にとって、両方の製造作業の理想的なソリューションになっています。
実行 「同じ目線に立った対話」 – MiethkeではTRUMPFとのパートナーシップをこのように表現しています。TRUMPFのアプリケーションエンジニアは、ディッツィンゲンのLaser Application Center (LAC) で、完璧なサンプルパーツと最適なプロセスが仕上がるまでMiethkeと共同で試行錯誤を続けました。この期間中にMiethkeはTRUMPFのアプリケーションエンジニアから多数の有益なノウハウを吸収し、今後は自力でプロセスを改善して最適化できるようになっています。それに加えて、TRUMPFはMiethke社内のアプリケーションラボも訪問して、レーザの微調整と詳細なパラメータ設定を行いました。
展望 協力、信頼、知識、そしてTRUMPFの技術が「一発屋」ではないというメリットに納得したMiethkeが、「TRUMPFは未来のパートナーになり得る存在であり、実際にそうなった」と断言したのは当然のことと言えます。医療機器メーカーである同社では、長期的に最高品質で生産することを目指しており、経営トップによれば、品質は購入する必要もあることを意識していたとのことです。また、MiethkeはTRUMPFのことを指揮者のような存在でもあると捉えており、医療技術分野の将来の要件に合わせて成長し、新技術で同社のポートフォリオ拡大を推進できるパートナーであると考えています。同社は将来に向けて、マーキングプロセスに関連する統合型データ処理などを希望しています。TRUMPFはこれに関して既にソリューションを提供しており、それを継続的に改良することで、お客様の要件を最適に満たしていく所存です。