ソリューション
都合よく、TRUMPFからTruLaser 8000 Coil Editionの最初のユーザーにならないかという申し出が、Fendtにとってちょうど良いタイミングで届きました。ですが、ハメル氏とそのプロジェクトチームが承諾したのは、予想される効果を正確に算出してからのことでした。そしてその算出結果は、期待が高まるものでした。「ローディング・アンローディングで、年間約600作業時間が節約されることが判明したのです。また、コイルの切断では材料交換がほとんど行われないため、設備の生産時間がこれまでのレーザ設備と比較して約14パーセント高まることも分かりました。」これだけでも素晴らしいのですが、材料の節約では更に高い効果が得られます。コイルはシートとは違って、わずか3、4メートルで終わらないため、多くの部品を大型のものも含めて、レーザベッド上でシートの場合よりもはるかに効率的にネスティングすることができるのです。「最終的に、材料が約20パーセント節約されると同時に、生産能力も高まるとの結果が出たのです!」それを受けて、Fendtとハメル氏はゴーサインを出しました。工場では、TruLaser 8000 Coil Editionを設置する準備が行われました。
実行
2023年、いよいよ実行の瞬間がやってきました。積載面にコイルを積んだ最初のトラックが工場に直接進入し、天井クレーンがTruLaser 8000 Coil Editionに材料を供給し、材料が繰り出されて、切断チャンバーに引き込まれていきました。 そこでは、レーザヘッドが材料の上を高速で移動し、コンターが形成されていきました。切断チャンバーでの工程後、2台のアンローディングロボットが部品をコンベアーベルトからピックアップして、慎重にプレースしていきました。わずかに発生した端材は、自動的にコンテナに送り込まれ、外の搬出されていきました。部品生産はその調子で引き続き行われています。フロリアン・ハメル氏は満足してこう述べています。「ネスティングすることで、材料を非常に効率的に利用しています。しかも、生産能力の向上と手間の削減が両立しています。」